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人文社会学部ESDの取り組みに関するFD研修(2022年度前期)の報告


前期に実施したFD(Faculty Development:教員研修)では、新任教員の研修もかねて、改めて基礎科目で大切にしていることを確認するとともに、今後の課題である専門科目とのつながりを考えるために、基礎科目のふり返りを行いました。

日 時
(1)2022年4月6日(火)午後4時半から5時まで
(2)2022年5月31日(火)午後3時半から5時まで
場 所
1号館1階会議室
参加者
(1)4/6(火)人文社会学部教員44名(参加率98%)
(2)5/31(火)人文社会学部教員40名(参加率89%)
目 的
(1)ESD基礎科目を理解する
(2)SDGsとESDとの関係を理解する
内 容
(1)16:30-16:40 ESD基礎科目についての説明(曽我)
   16:40-17:00 顔合わせ(ESD基礎科目ごと)
(2)15:30-16:00 SDGsとESDの関係について(曽我)
   16:00-16:30 ESD基礎科目の各班でのグループワーク
   16:30-17:00 全体共有

 新任教員が複数名赴任したこともあり、新年度にESD基礎科目とは何かを改めて確認するための時間をFDとして持ちました。人文社会学部におけるESDは、「自然や他者との関わりを通して地球社会および人間存在を問うとともに、私たち一人ひとりの『持続可能な生き方/あり方』を捉え直す教育」です。その核となるESD基礎科目は、「諸問題/課題の現状を知り、持続可能な社会づくりに求められる考え方や価値観、知識、技法などを学べるようにすること」および「問題解決のプロセスに関わり、自信や希望の持てる場となるようにすること」をねらいにしています。受講生らは授業内で扱われるさまざまな事象に出会いながら、高校までで学んできたことを踏まえ、社会のなかにある「問題」とは何かを考え、自らの考え方やあり様をふり返ります。4/6(火)のFD研修では、ESD基礎科目についての確認をしたうえで、各科目に分かれて、新メンバーとの顔合わせを行い、どのような授業をしているのかを共有しました。
 5/31(火)のFD研修では、昨今注目されているSDGsと本学部が教育の軸としているESDとの関係についての説明と、質疑応答の時間を設けました。各々の教員のESDについての理解が図られること、ならびにESD基礎科目での授業の方向性が確認されることをねらいとしました。そのあとで、各科目に分かれて、グループワークを行いました。グループワークでは全15回の授業の流れや評価等の確認を通して、改めて授業の特徴と課題が認識されました。グループワーク後に、各科目からどのようなことが話し合われたのかが共有されました。たとえば、新任教員が加入する科目では、全15回の授業の流れを相談したり、評価を見直したりしたという報告や、今後退任が予定されている教員のあとをどう担うことができるのかを考えたり、授業にとどまらず学びをいかに学生の学校生活に活かすことができるのかを話し合ったりした報告がありました。
人文社会学部のESD基礎科目は、高校での学びとの接続の役割を担っています。高校までで培ってきた知識がSDGsをはじめとする社会課題にどうつながるのかに気づかされたり、またそうした知が大学での専門知とどうつながるのかを各々の教員の話から知ったりします。つまり、ESD基礎科目の授業は学部独自の教養的なアプローチともいえるかもしれません。初年次教育としての性格ももつESD基礎科目では、受験勉強という正解がある学びから、多角的視野をもって物事をみる学びを身体化していく準備運動の時間とも特徴づけることができるかもしれません。