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名古屋市中区の日本語教室MAPを作成(国際文化学科)


国際文化学科山本ゼミ教育チームの4人(足立安津さん、宇井愛梨沙さん、倉本春花さん、杉浦穂香さん)は、学部3年生だった2021年、外国籍児童の居場所づくりに役立てたいと地域の日本語教室の情報をまとめたマップ作りに取り組みました。
外国籍児童の現状について詳しく知るために、小学校の元校長や東海日本語ネットワーク、日本語教室のスタッフの方々などにヒアリングを重ね、当初は名古屋市内全域の日本語教室マップを作成する予定でしたが、実際に取り掛かると「作成した日本語教室マップを誰が引継ぎ、情報を更新していくのか」「作成したマップをいかに必要な人に届けるか」など、様々な課題に直面 。打開策を検討していたところ、名古屋市中区役所から協働のお話をいただき、中区にエリアを絞った「中区日本語教室MAP」を2022年3月に完成させました。

中区日本語教室MAP(表面)

中区日本語教室MAP(表面)

中区日本語教室MAP(裏面)

中区日本語教室MAP(裏面)

外国籍児童の居場所づくりに役立てたい

活動に至った経緯をメンバーはこう話します。「調査?話し合いを進めていくうちに、外国にルーツをもつ子どもの教育上での課題が浮かび上がりました。日本語指導が必要な児童生徒が増えつつあるのに、彼らを受け入れる体制が整っていなかったのです。そこで私たちは、日本語教育の重要な担い手である地域日本語教室のMAPを作成して、外国にルーツを持つ子どもの日本語能力向上と居場所作りに貢献したいと考えました。特に外国にルーツを持つ子どもが多く存在し、適切な日本語指導を受けられずに困っている子どもが多い中区に焦点を当てました」
作成に当たっては、まずマップに掲載する区内の日本語教室を訪問し、ヒアリング調査を実施。各教室代表者に話を聞き、掲載する情報についてアドバイスをもらいました。
またマップのデザインは、学内サークルNCU.infoの芸術工学部の学生さんとコラボレーションして作成しました。イラストを多用し、分かりやすく多くの人に手に取ってもらえるようなデザインを目指しました。

教室代表(右手前)からの助言に耳を傾けるメンバー

教室代表(右手前)からの助言に耳を傾けるメンバー

ボランティアスタッフからも現状をヒアリング

ボランティアスタッフからも現状をヒアリング

東別院日本語教室を訪問し、インタビューした時の様子(2021年11月12日)
活動を終えたメンバーは「日本語がわからないから授業についていけない、相談できる場がない、といった様々な悩みを抱える方々が、日本語教室を通じて居場所を見つけ、少しでも楽しく過ごせること、そして私たちの活動がその橋渡しとして貢献できることを願っています」と振り返りました。
「中区日本語教室マップ」は、中区役所2階にある情報コーナーに3月末から掲示されているほか、様々な公共施設にて配布予定です。マップのQRコードは、名古屋市や名古屋国際センターのサイトにリンクしており、より詳しい情報を手に入れることができます。
また、外国籍住民の大切な居場所となる日本語教室ですが、「ボランティアの人員不足」「会場の維持」等多くの問題も抱えています。ボランティアを募集している日本語教室もありますので、興味のある方はぜひ各日本語教室にお問い合わせ下さい。